masaの食レポ ナポリを見てから死ねって?
2009年 11月 25日
窓の外がうっすら明るくなってきた。ベッドから起きてフェリーのデッキに上がると水平線に向こうに朝日が昇り始めていた。アルバニアからイタリアのバーリへ夜行のフェリーに乗って、目が覚めると朝日の右手にはバーリの街が見えていた。
実はアルバニアからルーマニアやブルガリアを通ってトルコ方面に向かうか、海を渡って再びイタリアに行くか迷いに迷った。結局、北イタリアで食べたパスタの感動が忘れられずイタリアに行くことにした。恥ずかしながら新しい国よりも食欲の方が勝ってしまった。
再びイタリアに入国した我々は南イタリアの大都市ナポリに移動した。はっきり言ってナポリの街は汚かった。狭い道は車やバイクがひっきりなしに行きかい、街全体が排気ガスで薄汚れ、路上はゴミと犬のウンチョスだらけだった。
ただでさえ狭い歩道には黒人や中国人が即席の偽ブランドの露店を広げているため歩きにくかった。ナポリを見てから死ね、と言われている面影は見いだせなかった。
ナポリでの最初の食事は何と言ってもピッツァ、そう決めていた。宿の女主人にお勧めのピッツェリアを聞いて店に向かった。その店は1923年創業の老舗のピッツェリアだった。少し早かったのか店には入れたけどピッツァは焼いていない。19時になると校内放送のような感じでピンポンパンポンーという音の後にピッツァを焼きまーす(イタリア語だから本当はなんて言ってるのか分からないが)、みたいな放送が流れた。30席位しかない狭い店なのにマイクで伝えるのは伝統なのか何なのか?
この店のメニューはピザと飲み物だけ。 マルゲリータDOC(店お勧めの水牛のモッツァレラとフレッシュトマトのピッツァ)とキノコwithマルゲリータを注文した。
外側はもっちり内側は薄い、熱々のピッザァが焼きあがった。 プ~ンと香るチーズとトマトソースがたまらなく食欲をそそる。さっきまで喋りまくっていたナポリっ子たちも黙してピッツァを食べ始めた。一口食べると絶妙なバランスのピッツァが口の中一杯に広がり次をほしがる。なんとも・・・素晴らしい瞬間、至福の一時とはこのことか。
一人一枚のピッツァも瞬く間に無くなっていった。期待以上の美味しさに気分は高揚し、薄汚れたナポリの街も魅力ある街へと変貌したのだった。
このゴチャゴチャとしたナポリで美味しい店を探すのは困難なため再び女主人に美味しいパスタの店を聞いた。その店の外見は冴えず客はインド人とアジア人のカップル1組だけ。大丈夫だろうかと半信半疑で店に入った。出迎えたのは絵にかいたようなちょい悪オヤジたちが3~4人。夜なのにサングラスをかけ、金リングのピアスはキザとしか言いようがなく、襟が高いシャツは糊でパリッとして、日本でも一時期はやったちょい悪ファッションまっしぐら。不安は増えるばかりであった。
ビールとハウスワイン、前菜の盛り合わせを一つとパスタを一皿ずつ注文した。驚いたのは前菜の数、盛り合わせだと思っていたら一皿ずつ盛られた前菜が5皿。かなりの量があって本当に一人前だろうか? ボラれるんじゃないかと心配になる。メニューには13ユーロって書いてあったけど・・・ まずは生ハムとサワークリームのようなチーズ 茄子とトマトソースのオーブン焼き 花ズッキーニのチーズ詰めやコロッケなどの揚げ物盛り合わせにブルスケッタ トマトとモッツァレラのカプレーゼ タコサラダと前菜5皿が出揃った。他の店のメニューにはタコだけでも10ユーロ前後していたような気がする。昼を食べた店は揚げ物盛り合わせがこれより少ないのに8ユーロした。軽く見積もっても前菜だけでも40ユーロはするだろう。不安になりながらも料理は美味しくて手が止まらない。前菜だけ腹も膨れてきたと思った時、ちょい悪おやじがニヤニヤしながら肉らしき物を持ってきた。 こんなものは注文していない。ところがちょい悪おやじはイタリア語で何か言って去っていってしまった。よく見ると、どうやら他の客が頼んだもののおすそわけのようだ。何という店だ! しかしこれじゃあいくらとられるか分かったもんじゃない、けど美味しそうだから食べよう。う~ん、ポルチーニ(イタリアのきのこ)のソースが肉にバッチリあっていて旨い。そういえば最近ネットでローマの老舗レストランでボラれた日本人のニュースが載っていたけど・・・恐ろしい。
腹がすっかり膨れたころにパスタが来た。 ボンゴレとホウボウ一匹って、魚一匹丸ごと入ったパスタなど見たことがない。 こっちはボンゴレとポルチーニのパッパルデルレ、キノコもアサリもたっぷり入ってて量もかなりある。食べきれないだろう~、とか思ったけど旨ーい!! 入る入る、驚くほど胃が広がってるのか夢中で食べて気が付いたら平らげていた。
最後にエスプレッソを頼んで恐る恐るお会計。
レシートには席料、ワイン2、水1? 水なんか頼んでないぞ。前菜1、パスタ2、カフェ2で50ユーロ。ビール抜けてるし前菜はあれで一人前だったけど13が15ユーロになってるし、パスタの値段も違ってるような・・・。レシートを間違えたのかとも思ったけど、他の客の食べているものや人数を見ていると、どうやらそうれはないようだ。かなり適当だったけど値段はだいたいあってるから不思議だ。むしろもう少し本当の値段は高かったような・・・店儲けなしじゃん。ハチャメチャな店だったけど美味しいしオヤジたちは面白い、何よりも安い!! この店はオヤジたちの趣味か? こんな値段で出してたら・・・・・・とにかく、すごい店でした。
ナポリを出発する日の昼、再び最初に行ったピッツェリアに行った。ピッツァに始まりピッツァで終わったナポリ。
ナポリを見てから死ね、そうか見るって言うのは街並みじゃなくてナポリっ子たちの事だったのかもしれない。
実はアルバニアからルーマニアやブルガリアを通ってトルコ方面に向かうか、海を渡って再びイタリアに行くか迷いに迷った。結局、北イタリアで食べたパスタの感動が忘れられずイタリアに行くことにした。恥ずかしながら新しい国よりも食欲の方が勝ってしまった。
再びイタリアに入国した我々は南イタリアの大都市ナポリに移動した。はっきり言ってナポリの街は汚かった。狭い道は車やバイクがひっきりなしに行きかい、街全体が排気ガスで薄汚れ、路上はゴミと犬のウンチョスだらけだった。
ただでさえ狭い歩道には黒人や中国人が即席の偽ブランドの露店を広げているため歩きにくかった。ナポリを見てから死ね、と言われている面影は見いだせなかった。
ナポリでの最初の食事は何と言ってもピッツァ、そう決めていた。宿の女主人にお勧めのピッツェリアを聞いて店に向かった。その店は1923年創業の老舗のピッツェリアだった。少し早かったのか店には入れたけどピッツァは焼いていない。19時になると校内放送のような感じでピンポンパンポンーという音の後にピッツァを焼きまーす(イタリア語だから本当はなんて言ってるのか分からないが)、みたいな放送が流れた。30席位しかない狭い店なのにマイクで伝えるのは伝統なのか何なのか?
この店のメニューはピザと飲み物だけ。
外側はもっちり内側は薄い、熱々のピッザァが焼きあがった。
一人一枚のピッツァも瞬く間に無くなっていった。期待以上の美味しさに気分は高揚し、薄汚れたナポリの街も魅力ある街へと変貌したのだった。
このゴチャゴチャとしたナポリで美味しい店を探すのは困難なため再び女主人に美味しいパスタの店を聞いた。その店の外見は冴えず客はインド人とアジア人のカップル1組だけ。大丈夫だろうかと半信半疑で店に入った。出迎えたのは絵にかいたようなちょい悪オヤジたちが3~4人。夜なのにサングラスをかけ、金リングのピアスはキザとしか言いようがなく、襟が高いシャツは糊でパリッとして、日本でも一時期はやったちょい悪ファッションまっしぐら。不安は増えるばかりであった。
ビールとハウスワイン、前菜の盛り合わせを一つとパスタを一皿ずつ注文した。驚いたのは前菜の数、盛り合わせだと思っていたら一皿ずつ盛られた前菜が5皿。かなりの量があって本当に一人前だろうか? ボラれるんじゃないかと心配になる。メニューには13ユーロって書いてあったけど・・・
腹がすっかり膨れたころにパスタが来た。
最後にエスプレッソを頼んで恐る恐るお会計。
レシートには席料、ワイン2、水1? 水なんか頼んでないぞ。前菜1、パスタ2、カフェ2で50ユーロ。ビール抜けてるし前菜はあれで一人前だったけど13が15ユーロになってるし、パスタの値段も違ってるような・・・。レシートを間違えたのかとも思ったけど、他の客の食べているものや人数を見ていると、どうやらそうれはないようだ。かなり適当だったけど値段はだいたいあってるから不思議だ。むしろもう少し本当の値段は高かったような・・・店儲けなしじゃん。ハチャメチャな店だったけど美味しいしオヤジたちは面白い、何よりも安い!! この店はオヤジたちの趣味か? こんな値段で出してたら・・・・・・とにかく、すごい店でした。
ナポリを出発する日の昼、再び最初に行ったピッツェリアに行った。ピッツァに始まりピッツァで終わったナポリ。
ナポリを見てから死ね、そうか見るって言うのは街並みじゃなくてナポリっ子たちの事だったのかもしれない。
by yatzi | 2009-11-25 10:57 | イタリア